モデルハウス見学は「見るだけ」でもOK？流れやメリット、押さえるべき注意点を解説

テレビCMや広告などでよく目にするハウジングセンターなどのモデルハウス。日常ではなかなか見学に行くことはありませんが、いざ自分が家づくりを始めるとなるとほとんどの人が見学に行くのではないでしょうか。

モデルハウス見学に行く時には、この様な疑問や希望を持つ人も多いはず。ただ何となく見学するだけでは、本当に自分たちに合ったハウスメーカーを見つけることは難しくなります。

この記事では、モデルハウスを見学するメリットや見学の時にチェックするポイントなどを解説します。見学後にやるべき事についても解説するので、自分たちに合ったハウスメーカーを選定するための手順がわかり、理想の家づくりに一歩近づきます。

モデルハウスを見学することで、自分たちの理想の家をイメージしやすくなります。また、ハウスメーカーの特徴や得意分野もわかるので、自分たちの理想を実現する事ができるハウスメーカー選びにも役立ちます。しっかり準備をして、計画的に家づくりを進めましょう。

モデルハウス見学のメリット

モデルハウスを見学するメリットとしては、上記の様なものが挙げられます。それぞれ詳しく解説していきます。

実際の住み心地を体感できる

モデルハウス見学の最大の魅力は、実際の住環境を体験できることです。図面やカタログでは伝わりにくい広さや天井の高さ、生活動線を直接確認できます。

また、家具が配置された状態で部屋を見られるため、自分の生活スタイルに合った間取りかどうかを具体的にイメージできます。特に「キッチンからリビングの様子が見えるか」「洗濯物の動線がスムーズか」といった、日常生活に直結するポイントを体感できるのは大きなメリットです。

家づくりの具体的なイメージを掴める

モデルハウスを見学する事で、家づくりの具体的なイメージが湧きやすくなります。家づくりを進めるうえで、どんな家にしたいのか、理想の家のイメージを固めることはとても大切な事です。

実際の建築事例を体験することで、理想の家に近づくためのアイデアを得ることができます。

最新の住宅設備をチェックできる

モデルハウスでは、最新の住宅設備や建材を実際に見て触れることができます。特に、以下のような最新設備が導入されていることが多いです。

カタログのスペックだけでは、使い勝手までは分かりません。実際に体験することで、より納得することができます。また、住宅メーカーによって設備の違いがあるため、複数のモデルハウスを見学することで、自分に合った機能を比較検討しやすくなります。

住宅のプロから直接アドバイスをもらえる

モデルハウスの見学を行うと、住宅メーカーの担当スタッフがついてくれます。直接質問をしたり、説明を聞いたりすることができることもメリットの一つです。

営業担当者からの説明を受けることで、住宅の特徴や設計意図をより深く理解できます。ただし、営業トークに流されず、自分の希望と照らし合わせながら冷静に判断することも大切です。

モデルハウスを見学する前にやるべきこと

モデルハウスを見学する際には、少しだけ準備が必要になります。

見学するモデルハウスを選ぶ

モデルハウスは、大手住宅展示場や分譲地内の一軒家など、さまざまなタイプがあります。自分のライフスタイルや予算に合った住宅を見学するためには、事前に以下の点を確認しましょう。

まずはインターネットやSNSを使って、どんな家を建てたいのか、それが実現できそうな興味のあるメーカーをリサーチしてみましょう。

事前に住宅メーカーのホームページをチェックし、見学したいモデルハウスの特徴を把握しておくと、当日の見学がスムーズになります。

実際に持ち主がいるモデルハウスの方が、より現実的な家を見学することができますが、自分の好みに合った家がちょうど良いタイミングで公開されているかは運次第になってしまいます。こまめに気になる工務店のSNSやホームページをチェックしておく必要があります。

見学の日時を予約する

モデルハウスの見学をする際は、事前に予約しておくことでスムーズに見学できます。特に以下のようなケースでは、予約が必要になることが多いので注意しましょう。

予約時に希望する見学内容を伝えておくと、より詳しい説明を受けることができます。

当日の持ち物を準備する

モデルハウスを見学する際に、以下の持ち物を用意しておくと便利です。

担当者から教えてもらった仕様などをメモしておくと、後でメーカーを比較する際に便利です。その際に写真があれば、見学当時の事も後から振り返りやすくなります。写真は様々な角度からたくさん撮っておくと良いでしょう。

モデルハウスを見学するときのチェックポイントと注意点

モデルハウスを見学する際は、単に「おしゃれな家だな」と眺めるだけでなく、実際の生活をイメージしながら細かい部分までチェックすることが大切です。特に、間取りや設備の使い勝手、建材の質などをしっかり確認する様にしましょう。

そのようにする事で、自分の家のプランを考える際にイメージを作りやすくなり、理想の住まいに近づけます。ここでは、見学時にチェックすべき重要なポイントを解説します。

部屋の広さと天井の高さ

家の快適さを左右する重要な要素に『広さ』と『天井の高さ』があります。図面では広く見えても、実際にその場に立ってみると印象が変わることも多いので、実際に現地で確認することが欠かせません。

チェックすべきポイント

吹き抜けのある家は開放感が魅力ですが、冬場の暖房効率が下がる可能性もあるため、冷暖房対策についてもスタッフに確認するとよいでしょう。

素材や建材の質

使用されている建材の素材によって、家の耐久性やメンテナンス性が左右されます。壁や床、天井など、実際に見たり触れることで、その家の品質を確かめてみましょう。

チェックすべきポイント

そのメーカーの標準仕様に使われる素材がどんな物なのかをチェックしましょう。それに対して、自分達の好みや生活スタイルに合っている素材はどんな物なのかを考えます。

素材にはそれぞれ長所や短所があります。実際にプランを考える際にはコストも考慮しつつ、素材を選んでいく必要があります。まずは実際に自分の目で素材を確認し、自分好みのものを探してみましょう。

間取りや動線の確認

家の間取りが実際の生活にどのように影響するのかをイメージして動線をチェックする事も大切です。家事や日々の生活のルーティーンがスムーズにできるかどうかをチェックしましょう。

チェックすべきポイント

家事動線の確認は特に重要です。キッチンから洗濯機、物干場への移動がスムーズでないと、日々の家事がストレスに感じてしまうこともあります。また、リビングと寝室の距離が近すぎると、家族の生活リズムが合わない場合に、不便を感じてしまう場合があります。

このように、動線を考慮して間取りを決めることは、その家で長年ストレスなく快適な生活を送る上でとても重要になります。モデルハウスを見学する際には家事動線などをイメージしながら間取りを確認する様にしましょう。

キッチンやバスルームなどの設備

キッチンやバスルームは、家の使い勝手を左右する重要なポイントです。特に、収納の多さや掃除のしやすさ、最新設備の有無を確認するとよいでしょう。

チェックすべきポイント

毎日料理をする際、シンクやコンロの高さが自分の身長に合っていないと、肉体的にも精神的にもストレスがかかります。食器棚やパントリーなどの収納が足りないと、せっかくのキッチンに物が溢れてしまったり、使い勝手が悪くなってしまいます。

最近では、タッチレス水栓や食洗機、浴室乾燥機などの便利な設備が充実しています。これらが標準装備かオプションなのかも、住宅メーカーに確認しておくとよいでしょう。

収納スペースの広さ

収納スペースの広さによって、普段の生活に大きな影響を与えます。収納が不足していると、片付けが難しくなるので家の中が散らかりやすくなります。物が溢れていると、どこに片付けたのかがわからなくなってストレスにもなります。

チェックすべきポイント

収納スペースが多ければ良いというわけではなく、「適切な場所に収納があるか」が重要です。その中でも特に、パントリーやシューズクローゼットの広さが重要です。

窓からの眺望や採光状態

窓の配置によって、室内の明るさや風通しが変わります。快適な生活環境を作るためには、窓の位置や大きさをしっかりチェックしましょう。

チェックすべきポイント

南向きのリビングは日当たりが良い事がメリットではありますが、夏場の暑さが気になる事もあります。その様な場合は、庇（ひさし）が付いているか、遮熱ガラスが採用されているかなどを確認してみましょう。

ドアやサッシの開閉のしやすさ

ドアやサッシの開閉がスムーズかどうかも、意外と見落としがちなポイントです。毎日使う部分だからこそ、ストレスのない動作かどうかを確認しましょう。

チェックすべきポイント

特に、安価な住宅ではサッシの質が低く、気密性が悪いことがあります。実際に窓を開け閉めして、操作性を確かめてみるのも良いでしょう。断熱性能については、メーカーの仕様で満たしている規格がどの程度なのかがわかります。

モデルハウスを見学する際の注意点

営業担当者の話を聞くことは、モデルハウスを見学するうえではとても大切なことです。自分たちの知らない情報を教えてもらったり、アドバイスをもらったり出来るので家づくりを進めていくうえでとても勉強になります。

しかし、1人の担当者が話すこと全てを間に受けてしまったり、営業トークに流されてしまうような事が無い様に注意しましょう。相手は住宅のプロであると同時に、営業のプロでもあります。

複数のメーカーの担当者の話を聞き、正しい情報を取捨選択しながら情報を集めていくとより正確な情報が集めやすくなります。

モデルハウス見学後にやるべきこと

モデルハウスを見学した後は、その場の印象だけで判断せず、次のステップに進むためにしっかりと情報を整理するようにしましょう。

モデルハウス見学後にやるべきことについて、具体的に解説します。

感じたことや気づいた点を整理する

モデルハウスを見学した直後は、間取りや設備で印象に残ったことや、気になったこと、自分たちの家づくりの参考になりそうな気づきなど、多くの情報を記憶しています。

しかし、時間が経つにつれ細かい内容を忘れてしまうので、いざプランを考える際や他のメーカーと比較する際に見学で得た情報を活かせない事も。

見学した内容を振り返り、気づいた点を整理するようにしましょう。

整理するポイント

忘れてしまう前に、見学時に撮影した写真やメモを見返しながら、具体的な感想をまとめておきましょう。そうする事で、他のメーカーのモデルハウスや、同じメーカーの別のモデルハウスを見学した際に比較がしやすくなります。

家族と見学内容を話し合う

家は家族全員が長く暮らす場所です。家族それぞれの意見を交換して、共有する事がとても大切。一人だけの意見で決めるのではなく、家族全員が納得できる住まいの条件を選択していきましょう。

話し合うべきポイント

家族それぞれの視点から意見を出し合い、理想の家に近づけるためのポイントを整理しておくと、今後の検討がスムーズに進みます。

次回の見学計画を立てる

1つのモデルハウスを見学しただけでは、比較が出来ません。1件目のモデルハウスのどこが良かったのか、どこが良くないのかを把握する為にも、複数のモデルハウスを見学する事が望ましいです。

見学した結果を踏まえて、次にどのようなモデルハウスを見るべきか計画を立てましょう。

次の見学のポイント

メーカーを変えるだけでなく、条件を変えてみるのも良いでしょう。

複数のモデルハウスを見学することで、自分たちに本当に合った家を見つけやすくなります。

モデルハウスの見学に関するよくある質問

モデルハウスの見学を検討する際には、多くの人が疑問や不安を抱えています。ここでは、よくある質問とその回答を紹介していきます。

Q1：モデルハウスを見るだけでも大丈夫？

はい。モデルハウスは見るだけでも問題ありません。
そのメーカーでの購入を前提としなくても、家づくりの参考として自由に見学できます。

営業担当者の説明を聞いたり、質問をすることで、より多くの情報を得られるため、気になる点があれば積極的に尋ねると良いでしょう。

Q2：見学にかかる時間はどのくらい？

見学時間はモデルハウスの規模や、見学する人がどこまで細かく確認するかにもよりますが、一般的には1～2時間程度が目安です。

短時間でさらっと見学する事も出来ますが、以下のようなポイントをじっくりチェックする様な場合は、2時間以上かかる事もあります。

まとめ：モデルハウス見学で理想の家のイメージを高める

モデルハウス見学は、理想の住まい作りを実現するためにとても大切なステップです。ただ何となく眺めるのではなく、自分たちの新居での暮らしをイメージしながら見学するようにしましょう。

見学後は、感じたことや気づいた点を整理し家族と話し合うことで、自分たちにとって最適な家の条件を探すことができます。

また、1軒のモデルハウスだけを参考にするのではなく、複数のモデルハウスを見学して比較検討する事が重要です。しっかりと情報を集め、納得できる住まい作りの材料にしましょう。